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2017年1月 8日 (日)

日本狩猟犬サツマビーグル保存会の紹介

サツマビーグルは、明治後半に当時政府要人が洋行の折に持ち帰ったハウンド(フォックスハウンド、ハーリア、英系ビーグル等)と地犬(薩摩犬)を交雑し、その後約100年と言う長い歳月をかけ、鹿児島(薩摩)の辺境の地で偶然にも品種改良された珍しい狩猟犬である。

当時は各地方で色々な系統の犬が飼われていたが、昭和初期に出水地方で飼育されていたバセットハウンドが入血されものは長く大きな絞り耳を持っており、これが大変好感され、猟芸も良かったことから口コミで鹿児島県下に普及し好んで飼育されるようになった。その後、川内地方(現在の薩摩川内市)等で保存会が発足し、品評会が盛んに行われるようになり、大きく曲がった前足の欠点も改良され新犬種としての品種改良(固定)が完成し、今日のサツマビーグルが誕生した。
同犬は、優秀な獣猟犬(ウサギ、シカ、イノシシ等の獣類を狩るための猟犬)として発祥地の鹿児島県を初め全国各地のハンターに使用されている。
猟芸は、獲物を発見すると連続した大きな鳴き声で追跡する。また、ハウンドにありがちな長が追いはせず(主人が探しに行かないと迷って帰れない)、約2時間で放犬した場所に必ず戻ってくる素晴らしい特性を有する優れた狩猟犬である。
しかし、現在はハンターやブリーダーの減少と高齢化等により、本場鹿児島でも純粋種が激減し、絶滅が危惧されている犬種である。しかし、最近はペットとして飼育されることも少なくないが、犬種の品種改良や固定(保存)には、専門のブリーダーの存在が不可欠であり、同犬種の絶滅を救うにはこの点が今後の課題である。
本保存会は、上記した課題を解消すべく、昨年8月1日に全国の純血サツマビーグル愛好家の有志によって設立された。

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