こんにちは。。。四国徳島は、曇り空でとても寒いです
今日は、2週間前にイノシシに受けたケガもほとんど癒えたアサ号の復帰第一戦の山入りの様子を紹介します。
先ず2週間前のことからお話しします。何時もは単犬で行くのですが、当日はアサ号、マリー号、リリー号で山入りしました。何時ものようにGPSドックマーカーを首に装着し放犬。3犬は勢いよく林道を駆け上がっていきます。GPS受信機で確認すると約800mも奥山に行っています。暫く山に入れてなかったのと3頭が競争して前に前に行こうとするのでアット言う間に飛んでしまった様です。単犬で訓練しているのでパックは当日が初めてです。これでは単独猟は台無しと・・・半ば狩りは諦めていたようです。ところが放犬後10分程でアサ号が前鳴きするや否や3犬の大合唱が始まり追跡になったようです。GPS受信機では遠く離れ受信範囲外で確認できませんでしたが、10分余りで受信が開始されました。順調に追跡しているようですがご主人様の方には来る様子はありません。今日は久しぶりの運動会と決め込みお手並み拝見とGPS受信機を見ながら追跡声を聴いていたようです。
暫くするとご主人様が居る林道前山の尾根付近まで追い回して来たようです。ここは傾斜が凄い岩だらけの場所です。何を追っているのか?、何か変な予感がしていました・・・その時です!。「ギャーギャー」と言う獣の悲鳴が聞こえてきます。マリー号とリリー号も激しく鳴いているのでアサ号が何かを咥えていることが分かります。また狸でも咥えたな?・・・と思い、しばらく様子を見ていたらしいです。するとリリー号がギャーンと言う悲鳴、続いてマリー号も・・・しかしアサ号は激しく鳴いています。GPS受信機で確認すると場所はほとんど同じです。これはイノシシだ!・・・と思うも、この場所は林道から約50m離れた前山で、しかも急斜面です。実際に行くとすればGPS受信機より距離は約3~4倍はあると思います。ご主様の足では到底直ぐに駆け付けることは無理と判断し、犬を信じて待つことにしたようです。
約10分程でマリー号とリリー号が凄い形相で帰って来ましたが、ご主人様には目もくれず、一目散に来た道を疾走し車の所まで帰って行きました。相当な恐怖心だったのだろう!と思うも、アサ号はまだ鳴いているので車の元には帰らず、待っていることにしたようです。アサ号は約50mほどの範囲内で鳴き続けていました。これは弱った!・・・この急斜面を登って行くか・・・思案しているとアサ号が急に鳴かなくなり、GPS受信機を見るとこちらに戻ってくるようです。暫くしてアサ号が疲れ果てた様子でご主人様の元に帰ってきました。早速、アサ号を繋いで身体を点検すると、全身が薄黒く汚れ、後肢の太腿が約4cm余り切られていました。やはりイノシシでした。足早にマリー号とリリー号の元に急行。かなり怯えています。「ヨシヨシ」と頭をなでながら身体を点検しましたが薄黒く汚れた毛以外は外傷は見当たらず・・・先ずはホット胸を撫でおろしたようです。
恐らく、小さい子イノシシを追い回した後、アサ号が咥え、それにマリー号とリリー号も追いつき3犬で鳴きながら噛んでいた。子イノシシの「ギャーギャー」と言う悲鳴を聞きつけた母親が助けようと駆け付け、先ずマリー号とリリー号に攻撃し、その後子イノシシを咥えているアサ号に反撃したと思います。しかし、アサ号は子イノシシを離さず母イノシシと睨み合いをしながら、母親が突進してくるとアサ号も反撃・・・またアサ号が子イノシシの元に戻り、母親と睨み合い・・・を繰り返し、そしてアサ号が子イノシシを放棄して帰ってきた・・・と推測します。
今日は、あの負傷から約2週間が経ち、傷も90%治っていたので、ご主人様は久しぶりにアサ号を連れてシカ猟に出かけました。アサ号は、休養十分で少し太ったようです。
9時に何時もの猟場に到着。GPSドットマーカーを首に装着して放犬。約5分ほどで追い鳴きに変わり、リズミカルに「ウォンウォン」と大きな声で追跡をしています。しかし、何時も追われているシカは逃避力も向上し、遠くまで走り、なかなかご主人様の方には回帰して来ません。
ご主人様は獲ることよりも犬の仕事をGPS受信機や追跡声を聞くのが好きです。たとえ、我々がシカを追跡中に別のシカがご主人様の前にヒョッコリ現れても絶対に鉄砲は撃ちません。我々の追跡がシカに勝ったと思われ、且つ林道ののり面の上から降りてくるシカでなければ捕獲しません。林道下で撃つと単独猟では出しに一苦労するからです。
さてアサ号は、もう1時間程追跡しています。GPS受信機のデータを見ますと、走行距離は9km、平均時速は約9km/hです。やはりアサ号は凄いスピードです。我々だとこんな早いスピードで起伏の激しい猟場では10分も走れないと思います。アサ号の脚力と持久力がなければ時速9キロでは到底走ることはできません。脱帽です・・・(笑)
シカも最後は寝屋に帰ってきます・・・GPS受信機で確認しますと、やはりご主人様の方にシカは戻って来るようです。銃を構えて待ちます・・・しかしシカは牝4頭で林道下に逃げて行くようでしたので撃つのを止め、アサ号を回収。。。本日はこれで終了です。。。
アサ号はご主人様に「ヨシヨシ」と頭を撫でもらい、車に戻りビスケットを1枚もらい、美味しそうに食べたようです。我々もみんなそうですが、追跡を終え、ご主人様からもらう甘いビスケットは疲れている身体に美味しさが沁み渡ります。本当に美味しいです!!!。
アサ号の復帰第一戦は、思いの他良かったと、ご主人様も納得顔でした・・・(拍手)
写真① 放犬後すぐに林道に漂ってくるシカ臭を高鼻でキャッチするアサ号
この後臭いの方向をしっかりと見極め、一直線に走って行くとシカを起こして追い鳴きになります。追い鳴きは「ウォンウォン」と鳴くチョッパー(短く刻む)です。鳴き声には、長く「ウォ~ンウォ~ン」と言うプオラーの2種類があります。一般的に、チョッパー鳴きは足が速く、プオラー鳴きの犬は足は遅いようです。
写真② 2週間前にイノシシによつて負傷した右太腿の切り傷
当初は傷口も約4cmほどありましたが今は1cmほどまで小さくなっています。
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