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2018年1月

2018年1月27日 (土)

リュウ号単独デビューで牝鹿ゲット(動画)

おはようございます。四国徳島は、天空に雲一つない快晴で、とても良い天気です。我々も運動場で久しぶりにポカポカと日光浴を楽しんで居ます

さて今日は、一昨日愛知県のオーナー様T氏より、久しぶりに写メが届き、リュウ号がシカ猟の単独猟デビューの初日に運よく牝シカをゲットしましたとの嬉しい便りを紹介します。
一昨年から年初にかけて、牡1頭、牝5頭が死亡するという暗いニュースが続いていましたので、リュウ号の嬉しい便りは我々もご主人様も大変喜んでおります。
リュウ号のオーナー様は、自動車関係の仕事(設計エンジニア)をされていて、世界各国に出張されている忙しいハンターです。昨年もヨーロッパに出張されていたようです。この様にオーナー様は不在が多く、リュウ号は奥様と暮らす日が多く、とても仲が良く毎日のお散歩も楽しみの一つと思います。散歩中の他犬や他人にもとても友好的でお行儀がよく、自宅は住宅街ですが無駄吠えも一切せず賢い犬との評判の様です。また、当初散歩中は、耳の長い珍しい犬を見て、『何という犬種ですか?美しい犬ですね』等と話に花がき、多くの愛犬家と友達になっていると思われます。

話を猟犬のリュウ号に戻します。ご主人様もリュウ号は恐らく奥様のペットになるだろう!と考えていたようです。しかし、オーナー様は、忙しい合間をみては1時間でもとコツコツとリュウ号を車に乗せ、ご主人様が提唱するサツマビーグルの基礎訓練に取り組んでいました。その努力が1才6ヵ月と言うやや遅い年齢になって実を結び、オーナー様から100m余り狩りこみが出来きるまでになりました。オーナー様曰く、リュウ号はとても頭がよく、指示に良く反応する使いやすい犬になりました。ご主人様がよく言う「コツコツが勝つコツ」・・・まさにそれを実証したT氏の努力には敬意を評するばかりです。
基礎訓練の極意は、訓練犬を信じ「あせらず」「いそがず」「さわがず」の精神で、気長に訓練犬の自主性に任せた訓練を行うこと・・・ご主人様のこの言葉を肝に銘じてやってきて本当に良かったと感無量の様子でした。
当日は、久しぶりに休みが取れたので、意気揚々とリュウ号を車に乗せて、以前グループ猟で行ったことがある猟場に向かったらしいです。ご主人様の指示の通り、倒木や山腹崩壊で放置された林道をゆっくりと前進していく。決してあせってはならないと肝に銘じ、リュウ号の自主性に任せ、高鼻で漂臭をキャッチしている仕草をしているときは停止し、リュウ号が前進すればゆっくりと進む・・・を繰り返して行く。そして乾いた谷筋に差し掛かった時、遂にリュウ号が立ち止まり臭いが来る方向を気にしているようなので静に見守ってやると、リュウ号が足早に杉林の中に消えていった様です。
以下ご主人様の推測・・・オーナー様は、リュウ号を信じて銃に弾を込めてバックストップを確認し様子見をしていると、リュウ号がウォンウォンと低い大きな声で鳴きだし、突然牝シカが目の前に飛び出して来たので、思わず銃を発射したら牝シカは運よく倒れたようです。しかし、半矢になった様で谷筋で座り込んでいます。すぐさまリュウ号も駆け付け、オーナー様が半矢の牝シカの所に誘導し『ソレソレ! イケイケ!』と勇気を出して飛びつけ・・・と元気づけてやると、なんと初めて見るシカにガブガブと噛みつき、猟欲発現に火が付いたようです。長い間の苦しい訓練を思い出しうれし涙で興奮したことでしょう・・・(笑)
オーナー様は、大喜びでご主人様に報告して来ました。それはそれは少年の様な心も弾み嬉しそうでした。何時もは落ち着いた話し方ですが、今日ばかりは別人のようにしゃべります。恐らく電話の後でリュウ号の頭を撫でながら、又もやうれし涙を泣かしたこととお察しします。。。おめでとうリュウ号!、おめでとうT氏!。。。。

昨日も休みで、リュウ号を連れて山入りし、途中ご主人様の元に電話がありました。ご主人様は、谷筋からリュウ号を入れるようにアドバイス。谷筋は、寝屋から起きたシカ等が一番に水を飲みに来るので臭いが濃く、若犬でも起こしがわりと出来やすい・・・ことを説明。
ご主人様も当日はアサ号を連れてシカ猟をしていましたが、そっちのけでT氏にアドバイス。連絡がないので起こしは出来なかったのか・・・と思っていると、小シカを10分程追って咥えました・・・と、昨日に続き嬉しい報告。携帯の短い動画も送って頂きましたが、本格的な咥えかたです。ご主人様はメールで『リュウは化けましたね、もう立派にシカ猟犬です!』と祝辞を返信しました。

猟犬はあるきっかけで大きく化け、一人前の猟犬として成長し、やがて完成犬し、あるものは名犬としてその名を後世に残すことになります。
栃木県の亡きリュウ号の様に、地元グループ猟師からも信頼され尊敬される立派な名獣猟犬として活躍できる日を、遠く四国徳島の地より応援しております。

以下にオーナー様から送って頂いた写真と動画を紹介します。

写真① 家庭でのリュウ号
頭骨がよく発達した素晴らしい若牡に成長しています。家庭では、物静かで大人しく、無駄吠えは一切しない賢い犬のようです。奥様の躾と愛情をかけた飼育の賜物です。無駄吠えをしないことは、住宅密集地の当地では犬を外で飼育する絶対条件です。
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写真② 半矢の牝シカにファイトするリュウ号
オーナー様も興奮しており写真はほとんどピンボケでした・・・(笑)
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動画・・・半矢の牝シカにファイトするリュウ号
オーナー様もリュウ号も、初めての単独猟で初めて牝シカを獲りました。
牝シカは半矢となり、リュウ号は初めて見るシカに猛烈なファイトを見せました。


 
動画 見る
    左の動画をクリック(押す)しますと見えます。
 
 
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2018年1月22日 (月)

基礎訓練(必見!)

こんにちは。。。四国徳島は、朝から冷たい雨が降っています
これから更に気温が下がり、今夕から明朝にかけて大雪が降るとの気象予報が出ています。先日の様な大雪にならなければ良いのですが・・・。

さて今日は、ドンちゃんと兄弟犬のダイちゃんのオーナー様京都府K氏より、基礎訓練を開始しました・・・と、その様子を写メで送って頂きましたので紹介します。
オーナー様は、若いハンターでダイちゃんを譲渡するまで3度も来舎して頂きました。ダイちゃんは兄妹7頭で、生後60日目で6kgと言うジャンボ子犬で、ご主人様もドンちゃんとダイちゃんのどちらを残すのか真剣に悩んでいました。結局、毛色が黒勝ちで珍しかったと言う単純な理由からドンちゃんが残りました。甲乙付けがたい素晴らしいサツマビーグルの子犬でした。

ここで少し基礎訓練がなぜ重要なのかを説明させて頂きます。
サツマビーグルは長い歳月を掛けて、薩摩と言う独特の風習や文化を持つ土地で、単独猟犬として品種改良されてきました。K氏も単独猟を目指しており、このサツマビーグルを選択してくれました。
今後は先導犬なしでダイちゃんとのマンツーマンの訓練となります。
 
ご主人様はサツマビーグルの基礎訓練を以下の方法で行っています。我々先住犬もみんな同じ訓練法でシカ猟の完成犬となりました。ご参考になれば幸甚です。
 
●第一段階=基礎訓練(生後4ヵ月~6か月)
①他犬や他人と接しても仲良くできるコミュニケーション力を学習をする。
※ 犬や人の出入りが多い公園等で散歩させ、来園者と仲良くする。最初は尻尾を下げて警戒するが何日も通うことにより尻尾が上がり、顔見知りの犬や人に尻尾を振って歓迎するようになれば合格。
②車に乗せる学習をする。
※ 最初は10分程乗車することからスタートし、最終的には未舗装の林道で60分余り乗車させて酔わなければ(嘔吐やヨダレ)合格。
③林道に連れて行き遊ばせる。
※ 最初は尻尾を下げて警戒しオドオドするが、訓練者は腰を下ろして「ヨシヨシ」と頭を撫でてやり、心配しなくて良いことを教える。何日も通うことにより尻尾も上がり、走ったり小枝を噛んだりしてじゃれる様になると合格。
④山歩きを学習する。
※ 最初は何時もの林道からゆるいのり面を探して訓練者が先に下りたり上がったりする。子犬が下りたり上ったり出来ずにキャンキャン鳴く場合は、レベルが高いので優しい場所で再訓練する。そして段々と傾斜がキツイのり面を訓練者の後に付いてこれれば合格。訓練は、上るより下りる方が恐怖心が強くなるので時間をかけて、訓練犬自らが勇気を出して自主的に行動できれば合格。
※ 訓練のポイントは、訓練犬と目線を合わさずに知らぬ顔をして、訓練犬が付いてくるまで何時までも待ってやること。声をかけても行けない。甘えは禁物!。
⑤谷川を渡る学習をする
※ 最初は、少し水が流れ深くない谷から始め、段々と水量も多く深い谷へ進展させ、訓練者に付いてこれれば合格。
※ 訓練は、谷の上り下り、左右の横断を行う。この訓練が最も訓練者の忍耐が要求される。林道の上り下りの要領で、訓練犬が勇気を出して自主的に行動するまで知らぬ顔をして待ってやること。声を出して勇気付けたりしないこと。変な学習をさせればそれが癖となり、自分が出来なければ「キャンキャン・ウォーン」と泣き叫んだりする犬になり回収に手間取る犬になる。
基礎訓練の極意は、訓練犬を信じ「あせらず」「いそがず」「さわがず」の精神で、気長に訓練犬の自主性に任せた訓練を行う。いくら困っても訓練者(主人)は絶対に助けてはくれないことを教える。そして訓練犬が付いてくる(帰って来る)まで訓練者は待っていてくれるという安心感を植え付けること。
⑥応用編を行い仕上がりを確認する。
※ ゆっくりと林道から降り、水が流れる谷筋を下って行き、谷を横切り、対岸の谷筋を登って林道に戻る。途中何かの臭いに反応(鼻を地面に付けて必要に臭いを嗅ぎ尻尾を振る又は高鼻で鼻をクンクンしている等)して足を伸ばして捜索しだしたら、訓練犬が納得して帰ってくるまで待ってやる。そして最終的に訓練者から100m程離れて捜索が出来るようになれば合格。
※ 主人から離れて捜索できない犬には、訓練犬が足元に帰ってきても「知らぬ顔」をして動かないようにする。訓練犬は何時までも訓練者が動かなければ退屈してウロウロ少しづつ遠くに足を伸ばすようになる。遠くまで行ってもGPSで確認し、決して呼んだりしてはいけない。
※ この100m離れて捜索することが出来なければ、できるまで基礎訓練を繰り返し行う。この間、数ヵ月余計に時間が掛かっても猟犬として生活する時間からすると本の僅かな時間である。
 
この基礎訓練は、第二段階の「山入訓練」の際に、単犬訓練の他、先導犬に付けて訓練する場合にも「山歩き」が十分できるため仕上がりが早く、帰りの良い猟犬になります。
ご主人様は、子犬を我々先住犬に付けて絶対に訓練しません。先導犬に付けることは、単に先導犬のまねごとをしているのであって真の実力ではないことは、訓練犬から先導犬を外して単犬で山入させれば良く分かります。また、先導犬の猟芸(実力)や悪い癖(セルフハンティング等)も全てまねるので犬選びが重要となります。
訓練犬には訓練犬の性格や資質が全て異なることから、時間を掛けて幾らしんどくても訓練犬を信じて基礎訓練をしています。このため種牡や台牝として3年余り山に入れなくても猟芸は落ちたりしません。それはハク号やアキ号で実証済です。

K氏には、上述しました基礎訓練の方法並びに重要性は電話等でしっかりと伝授しており、分からないことはその都度電話してくれていますので、今のところ順調の様です。
来猟期(今年)には、立派なシカ猟の完成犬として活躍してくれることでしょう。。。

頂いたダイちゃんの基礎訓練の様子(写真)を紹介します。

写真① ダイちゃんの兄妹(生後50日)
左から2番目がダイちゃん、4番目がドンちゃんです。
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写真② 京都での生活(生後70日目)
この写真は、兄弟と別れた翌日に撮ったものです。少し寂しそうです。日光浴もたっぷりできるウッドデッキに繋いでもらい元気に暮らしています。
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写真③ 積雪の杉林での基礎訓練
当地は、積雪が多いのでこの様な基礎訓練は有効と思います。まだ4ヵ月で訓練が始まったばかりなのに凄いです。仕上がりも早いかも・・・
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写真④ 下から吹き上げてくる臭をキャッチしているダイちゃん
この杉林には、シカの足跡が沢山付いており、シカの臭いをサツマビーグル特有の高鼻でキャッチしているかも?。しかし、訓練して間もないことから臭いの元に足を伸ばすことは恐怖心が先立ってなかなか出来ないものである。この仕草が見える様になれば猟欲発現も近く、訓練者は訓練犬が場所を変えない限り何時までも知らぬ顔をして待ってやる。そしてもし臭いの元に足を伸ばして捜索して行った場合は、訓練犬が帰るまでその場で待ってやること。そうすることにより訓練犬は安心して広範囲に捜索するようになる。
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写真⑤ 訓練に飽きたダイちゃん
尻尾を下げて疲れた様子を見せ、訓練者の方を度々も振り向くような仕草が見えたら訓練終了のサインです。基礎訓練は、訓練犬が何を考え何をしようとしているのか、訓練犬の様子をしっかりと観察することが重要です。
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2018年1月17日 (水)

ハク号!新天地関東のシカ猟でも大活躍

おはようございます。。。四国徳島は、小雨模様です
昨日は、先日の大雪から一転、気温が日中12℃となりました。

さて、今日は我が家(四国プリンス犬舎)のサツマビーグルの第一号でした名種牡で名シカ猟犬でありましたハク号の近況報告をさせて頂きます。
ハク号は、3歳までは九州鹿児島県、6才までは四国徳島県、現在は関東栃木県で暮らしています。
ご主人様は、このハク号を発見するのに約7年の歳月をかけやっと手に入れることが出来たようです。ハク号の素晴らしい体躯と猟芸を見て、この犬種を後世に残そうと決意したらしいです。我々もみんなハク号の血が流れています。即ちハク号とご主人様が居なければ我々も全国のサツマビーグルも存在してなく、恐らく時間の問題で絶滅する運命でした。

ハク号は、昨年の10月にご主人様の後継者の一人、関東栃木県のT氏の下に飼育を託し譲渡されました。氏は若いハンターですが、代々猟師の家系で小さいころから勢子の父親に付いて山に入り、色々と狩りに必要な事を学んだようです。その結果、猟犬の飼育、訓練、狩猟、獲物の解体や保存等に至る一連の猟師としての知識や経験は、並みの老ハンター等はとても歯が立たないと、ご主人様は自慢されています。
犬を繁殖するには動物愛護管理法と言う法律で規定されています「第一種動物取扱業(販売)」の認可(登録許可)を取得しなければなりません。ペット店を経営する許可と同じです。申請の際の規模で9頭以内(親犬数)としたため、それ以上は法律違反となり飼えません。
現在は、ハク号の子、孫、ひ孫がおり、初代のハク号は保存活動でその役目も終わり、9頭と言う制限から止むを得ずT氏に飼育を託すことになりました。この様にして初代のエス号と2代目のアキ号も近畿滋賀県に行っております。
因みに、ドンちゃんはハク号のひ孫となります。

ハク号に係る数々の思い出や逸話に関する詳細は、「日本狩猟犬サツマビーグルの郷」をご覧ください。このホームページは、ご主人様が管理運営しているウエブサイトで、毎日アクセス数が1000件余りあります。また、アクセス数の約60%は外国(アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、イギリス等)の世界各国のハンターからのものです。サツマビーグルは、日本国内よりも外国のハンター等に大変興味を持って頂いているようです。
近年、外国からの譲渡申入れも少なくなく、近い将来は我々サツマビーグルは130年前にイギリスから海を渡ってやってきた祖犬(ビーグル、ハーリア、バセットハウンド等)の様に、日本で改良されたサツマビーグルとして海を渡って譲渡される計画もあるようです。

ハク号は、3才までは鹿児島でウサギ猟犬として活躍していましたが、四国徳島に来てからはノウサギが激減していることから、必然的にシカ猟犬となりました。シカ猟犬としては最初の1年間のみで、台牝のエス号が発見され当犬舎に来てからは貴重な種牡として、事故で死なせてはならないと言うことから一切山にはいていませんでした。
しかし、3年間のブランクはありましたが、やはり単犬で訓練した完成犬の実力は何年たっても衰えることはありませんでした。但し、猟欲はともかく追跡犬に必要な体力は鍛え直さなければシカ猟犬としては成り立ちません。
このことからご主人様は迷わず関東栃木のT氏に飼育を託し譲渡しました。
T氏は若いハンターなのでスマホやパソコンを通して何時も写メをを送ってくれます。

ハク号の猟芸は、放犬すると時速9kmと言うハイスピードの高鼻で山肌を狩り込んで行き、正にポインターの様な捜索をします。そして早い起こしから追い鳴きへと進展し、約60~120分の追跡をします。今まで徳島で3度シカを追い倒しています。
兎に角、あの大きな太い声で延々と追い鳴きされれば大抵のシカは意識朦朧となり、待ち場(撃ち場)にはハーハーと白い息を吐きながらヨロヨロとやって来ます。ご主人様の様な下手くそな鉄砲撃ちでも一発で倒していました・・・(笑)

今までに、狩猟雑誌や新聞等のメディアの取材も数多く、正に日本国内における純血サツマビーグルの絶滅危機を救った第一人者といえます。
今後もサツマビーグルが後世まで継続するならば「ハク号」の名は永遠に語り継がれていくことでしょう!。今後も元気でシカ猟を楽しんで欲しいと思います。

以下に、ほんの一部ですがハク号のシカ猟の猟果を紹介します。

写真① 昨年末のシカ猟での猟果
この日は、年末で休みと言うことから、口コミで知った猟師の共猟申し込みがあり、T氏は撃たずいたらしいです。人数が多いために追い鳴き10分程で捕獲し、昼までに3頭獲って止めたらしいです。恐らくハク号のハイスピート捜索と追い鳴きには驚いたと思います。
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写真② 年初のシカ猟での猟果
この時は、ナナ号も一緒に素晴らしい追跡を見せたようです。
それにしても栃木の雄シカはデカいですね。。。
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2018年1月13日 (土)

ドンちゃんと西郷どん

おはようございます。。。四国徳島は、良い天気ですが、先日の大雪が残っており、犬舎周辺は雪景色です。今朝は、-2℃となり水道も凍っていました。
 
さて、今日は我々サツマビーグルの絶滅危機を救おうと保存普及活動に取り組んでいます四国プリンス犬舎(ご主人様の犬舎名))4代目のドンちゃんと西郷どんの不思議な関係を紹介します。
ドンちゃんは父親がアサ号、母親がマレ号です。兄弟は7頭です。毛色が白地が多いサツマビーグルには稀な黒が多く珍しいと言うことで残されました。
今は生後4ヵ月で体重は9kgです。標準より少し大きいです。
 
名前の由来は、NHKの大河ドラマ『西郷どん』が本年度より開始されるということで、それにちなんで命名されました。
名前が大きいのでドンちゃんもこれから大きくなるにつれ立派なシカ猟犬にならなければ・・・とプレッシャーを感じると思います。
本来、ご主人様の名前の付け方は、NHKの朝ドラの主人公の名前を付けるのが慣例でしたが、今放送されている「わろてんか」の主人公は『てん』で、既に全国で3頭もいるので、中々名前がつかず、生後3ヵ月まで名前なしでした・・・(笑)
 
話は変わりますが、我々サツマビーグルと西郷どんとの関係は、ドンちゃんの名前だけではありません。
実は、東京上野公園の西郷隆盛像と一緒に居る「ツン」と言う犬は、当時の薩摩(現鹿児島県)の地犬で猟犬であった『薩摩犬』がモデルとなっています。しかし、銅像の犬は「ツン」ではない。それは、ツンは牝犬で銅像の犬は雄犬と言うことから判明。
 
西郷どんがツンを手に入れるのに次の話が伝わっています。
ある日西郷どんは、薩摩に帰郷しウサギ猟を楽しんで居るとき、地元猟師より『川内(現薩摩川内市)にウサギ猟犬の「ツン」と言う素晴らしい薩摩犬が居る』と耳よりの情報を入手した。犬好きの西郷どんは早速、その情報をくれた猟師に譲渡を申し入れに行かせたがあっさりと断られてしまった。そこで西郷は土地の有力者、三原隼人に頼み持ち主の前田善兵衛に譲渡を託した。善兵衛も西郷隆盛のそこまでするか!って言う情熱に負け、最後は「ツン」を譲る決断をした。こうして、西郷隆盛は「ツン」を手に入れることに成功。その際、西郷隆盛はお礼に大事に使っていた鉄砲を前田善兵衛に贈ったそうです。その鉄砲は前田家に今も残っているようです。また、当地には平成2年のNHK大河ドラマ「翔ぶが如く」の放映を機に「ツン」の銅像が建立されました。
 
当時の薩摩川内には、優秀な地犬「薩摩犬」が多くの猟師に飼われ、イノシシ猟やウサギ猟に使われていたようです。ところが明治の中期以降より洋犬(英系ビーグル、ハーリア、フォックスハウンド等)が持ち込まれ、珍しい洋犬の素晴らしい猟芸(追い鳴き)に地元猟師も欲しくてたまらない。しかし、高価なお金を支払うことも出来ず、洋犬を管理している下人に小銭を握らせ、発情している薩摩犬に交配し、F1を作ることに成功。この子犬が素晴らしい仕事をすることから、口コミで地元猟師やその親戚等々に伝わり、こぞって飼うこととなり、現在のサツマビーグルの祖犬が誕生した。サツマビーグルはその後改良に改良が加えられ、性格は薩摩隼人の侍、外観は洋犬そのものの犬種が確立。昭和に入り出水市で同じようにして地元猟師が飼育していた「バセットハウンド」の血が入った大きな耳を持つ犬が薩摩川内に持ち込まれ、その犬と地元の犬が交配され、100年と言う長い歳月をかけて現在のサツマビーグルが完成したようです。
 
話はドンちゃんから西郷どんや薩摩犬に反れましたが、我々サツマビーグルには今は絶滅してしまった貴重な「薩摩犬」の血が脈々と継承されていることに誇りを持ちたいと思います。サツマビーグルの主人に忠実で従順、べたべたせずに物静かは薩摩隼人を彷彿、尻癖が良く清潔感を好む等々の性格・資質等は、正に薩摩犬の血がそうさせているとご主人様は確信しておられます。
我々は、ご主人様から我々の昔話を聞くのが大好きです。また、それを聞くと心も体も引き締まる思いがして来ます。
 
ご主人様は、我々サツマビーグルについて、約15年前にそれまでの調査研究結果をまとめた『サツマビーグルのルーツ』を公開しています
興味がある方は上記のサツマビーグルをクリックしご覧ください。
 
写真① 純血サツマビーグル系統繁殖4代目のドンちゃん
生後4ヵ月の男の子です。西郷どんに似ているでしょう!(笑)
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写真② 東京上野公園の西郷隆盛像と薩摩犬
残念ながらこの犬はツンではないようです(ツンは牝、この犬は雄)。
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写真③ 明治42年頃に薩摩に持ち込まれたビーグル

飼い主は、西郷隆盛の弟子で、海軍大将や衆議院議長を務めた長谷場純考で、この犬等と薩摩犬が交配したものが、現在のサツマビーグルの祖犬と考えられています。当時は、写真が珍しい時代に犬の写真を撮るという長谷場氏は、西郷隆盛に劣らぬ犬好きであったようです。写真はビーグルと言われていますが、現在のアメリカンビーグルではなく英系ビーグルと思われます。またハーリア、フォックスハウンドとも考えられております。また、ウサギ猟で薩摩犬と対戦し、薩摩犬が1羽狩る内に5羽狩ったと伝えられています。

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写真④ ツンの銅像

この銅像は、飼い主であった前田善兵衛の地元、鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川 藤川天神境内に建立されています。

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写真⑤ 前田(善兵衛)家に飼われていた最後の薩摩犬

薩摩犬は、性格が獰猛なことから猟犬以外では飼育する人はなく、サツマビーグル祖犬の普及によりその役目も終わり絶滅したようです。我々サツマビーグルもアメリカンビーグルやプロっとハウンド等の普及により絶滅寸前に追い込まれている現在の状況と非常によく似ており複雑な心境です。

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2018年1月 5日 (金)

新年早々マリー号大活躍!

こんにちは。。。四国徳島は、みぞれ交じりの小雨が降り、冷たく寒いです。
 
今日は、昨日平成30年度初となる狩猟の模様を紹介します。
 
平成30年度のトップバッターは・・・やはりアサ号とマリー号でした。悔しいけどこればかりは実力の世界ですので諦めるしかありません。。。
しかし、正月早々アサ号とマリー号の大活躍で美味しい鹿サシ(生肉)を、お雑煮の代わりに腹いっぱい食べさせてもらいました
 
さて当日は、何時ものように朝8時に家を出て、猟場に着いたのは8時40分着。猟場は、今猟期(H29)の最初に通ったあの集落(ハーレーツーリングで情報収集した場所)です。ご主人様はご挨拶もかねて行きました。何時もは閑散とした限界集落ですが、正月ばかりは帰省客もあり、ピカピカの県外ナンバーの車があったようです。
 
挨拶も早々に、アサ号とマリー号を何時もの林道から放犬。猟期初めに集落の要請もあり15頭余り捕獲していたのであまり期待はしていなかったようです。また、シカが居座り集落の生活に悪さをすることはないか・・・確認の意味もありました。
2犬は久しぶりの山入で元気よく狩りこんでいきます。放犬後約10分程で追い鳴きが始まりました。あれだけ獲ったのにやはり山に入っていました。
 
この山は、標高が約700mで山が深く追跡するのも容易ではありません。2犬は600m程まで一緒に追い鳴きしていましたが、その後は二手に分かれて追跡を始めたようです。マリー号もイノシシの洗礼を受け山入りしても直ぐにご主人様の元に戻ってきておりましたが。今日はイノシシの臭いがないのか、別犬の様にスムーズな追い鳴きを続けています。
ご主人様は2頭のお手並み拝見と・・・GPS受信機と追い鳴きを楽しんでいました。暫くして最初はマリー号がご主人様の居る方に追い回して来ました。ところが険しい岩山の辺りで追い鳴きが止みました。シカはもうご主人様の近くに来ているはずです。ご主人様は何時もならひょっこりシカが現れても撃ったりしませんが、この山は集落の生活を守ることが第一義ですので有害駆除と思って狩猟をしています。やがてマリー号が臭いを拾って鳴きだすと、やはり牝シカが現れましたので、斜め迎え矢で射撃し大きな牝を捕獲しました。牝3頭の群れだったようです。暫くしてマリー号も捕獲したシカに追いつき「ガブガブ」と嬉しそうに噛んでいます。捕獲した場所も林道ののり面から約10mほど上でしたので、マリー号が噛み噛みしている内に林道の谷筋に転げ落ちてきたらしいです。これも急斜面がなせる業です。搬出の手間が省けました。
 
アサ号はとGPS受信機を見ますが受信外です。早速に集落の元ハンターに連絡すると『今日は息子も帰ってきているので今から貰いに行きます』との返事。約10分程で到着し軽トラに乗せると『帰りに家に寄ってください・・・』と言い残して自宅に帰りました。すぐに解体したようです。
暫くするとアサ号の電波がGPS受信機に入ってきました。何とマリー号と同じコースのようです。アサ号は岩場もなんなく追跡しご主人様の方に向かって来ます。ご主人様は、先ほど捕獲した場所に移動し待ちます。するとアサの大きな追い鳴きが聞こえてきます。瞬間、バリバリと大きな音がし、牝シカが次々と走り去っていきます。最後のシカに狙いを付け射撃するも半矢となり林道に向かって斜め横に転げ落ちてきます。見ると前足が折れているようなのでそう遠くには行けない・・・後はアサ号に任せることにしたらしいです。アサ号はすぐに到着し、先ほどの谷筋で牝シカを咥え「ギャーギャー」言わせています。シカも必死に逃げようとしますが、アサ号は大型のサツマビーグルなのでもがくも無駄な抵抗です。これ以上はシカが可哀そうと、アサ号を繋ぎ、ナイフで止めを差して終了。。。
 
同様に集落の元ハンターに連絡『また獲ったの???・・・じゃ今から取りに行きます』との返事。本日は2頭を集落の方にプレゼント。帰り際に集落に寄ると、集落の人が沢山解体現場に集まっており『ありがとう!。この肉で新年会します・・・』と感謝され、息子さんのお土産と『頑張った犬に食べさせてあげて!・・・」と解体した肉を沢山頂き、集落を後にしたようです。
 
この山は、シカの生息環境(外敵から守れる)が良いのか、また多くのシカが山に入っていました。獲り残しが5頭程居るので近々に捕獲するようです。その際は我々も連れて行ってください・・・お願いします。。。まっ無理だろうな!
確かに、山が深く、現在の日曜ハンターの足と犬では、この猟場でシカを捕獲するのは相当難しいと思います。だからハンターも来ないんだ!・・・納得!納得!。。。


写真・・・大きな牝シカをゲットし嬉しそうに噛み噛みするマリー号
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2018年1月 2日 (火)

祝アクセス数30000突破

こんばんは。。。四国徳島は、良い天気でしたが冷たい風が吹き、寒い一日でした。
 
さて、今日は正月早々、とても縁起が良く、うれしいニュースをお知らせします。
 
昨年、2月5日に開設公開した当ブログも11ヵ月目で、本日アクセス数が30000を突破しました
 
ご主人様がサツマビーグルの普及活動に役立てればと始めたブログですが、多くの方にご支援を頂き大台突破を達成しました。
心より感謝と御礼を申し上げます。有難うございました。
 
今後も楽しい話題を紹介していきたいと考えていますので、宜しくご支援の程お願いします。。。
 
 
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2018年1月 1日 (月)

謹賀新年

明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年も宜しくお願いします。
 
写真 ご主人様の年賀状
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