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2018年1月13日 (土)

ドンちゃんと西郷どん

おはようございます。。。四国徳島は、良い天気ですが、先日の大雪が残っており、犬舎周辺は雪景色です。今朝は、-2℃となり水道も凍っていました。
 
さて、今日は我々サツマビーグルの絶滅危機を救おうと保存普及活動に取り組んでいます四国プリンス犬舎(ご主人様の犬舎名))4代目のドンちゃんと西郷どんの不思議な関係を紹介します。
ドンちゃんは父親がアサ号、母親がマレ号です。兄弟は7頭です。毛色が白地が多いサツマビーグルには稀な黒が多く珍しいと言うことで残されました。
今は生後4ヵ月で体重は9kgです。標準より少し大きいです。
 
名前の由来は、NHKの大河ドラマ『西郷どん』が本年度より開始されるということで、それにちなんで命名されました。
名前が大きいのでドンちゃんもこれから大きくなるにつれ立派なシカ猟犬にならなければ・・・とプレッシャーを感じると思います。
本来、ご主人様の名前の付け方は、NHKの朝ドラの主人公の名前を付けるのが慣例でしたが、今放送されている「わろてんか」の主人公は『てん』で、既に全国で3頭もいるので、中々名前がつかず、生後3ヵ月まで名前なしでした・・・(笑)
 
話は変わりますが、我々サツマビーグルと西郷どんとの関係は、ドンちゃんの名前だけではありません。
実は、東京上野公園の西郷隆盛像と一緒に居る「ツン」と言う犬は、当時の薩摩(現鹿児島県)の地犬で猟犬であった『薩摩犬』がモデルとなっています。しかし、銅像の犬は「ツン」ではない。それは、ツンは牝犬で銅像の犬は雄犬と言うことから判明。
 
西郷どんがツンを手に入れるのに次の話が伝わっています。
ある日西郷どんは、薩摩に帰郷しウサギ猟を楽しんで居るとき、地元猟師より『川内(現薩摩川内市)にウサギ猟犬の「ツン」と言う素晴らしい薩摩犬が居る』と耳よりの情報を入手した。犬好きの西郷どんは早速、その情報をくれた猟師に譲渡を申し入れに行かせたがあっさりと断られてしまった。そこで西郷は土地の有力者、三原隼人に頼み持ち主の前田善兵衛に譲渡を託した。善兵衛も西郷隆盛のそこまでするか!って言う情熱に負け、最後は「ツン」を譲る決断をした。こうして、西郷隆盛は「ツン」を手に入れることに成功。その際、西郷隆盛はお礼に大事に使っていた鉄砲を前田善兵衛に贈ったそうです。その鉄砲は前田家に今も残っているようです。また、当地には平成2年のNHK大河ドラマ「翔ぶが如く」の放映を機に「ツン」の銅像が建立されました。
 
当時の薩摩川内には、優秀な地犬「薩摩犬」が多くの猟師に飼われ、イノシシ猟やウサギ猟に使われていたようです。ところが明治の中期以降より洋犬(英系ビーグル、ハーリア、フォックスハウンド等)が持ち込まれ、珍しい洋犬の素晴らしい猟芸(追い鳴き)に地元猟師も欲しくてたまらない。しかし、高価なお金を支払うことも出来ず、洋犬を管理している下人に小銭を握らせ、発情している薩摩犬に交配し、F1を作ることに成功。この子犬が素晴らしい仕事をすることから、口コミで地元猟師やその親戚等々に伝わり、こぞって飼うこととなり、現在のサツマビーグルの祖犬が誕生した。サツマビーグルはその後改良に改良が加えられ、性格は薩摩隼人の侍、外観は洋犬そのものの犬種が確立。昭和に入り出水市で同じようにして地元猟師が飼育していた「バセットハウンド」の血が入った大きな耳を持つ犬が薩摩川内に持ち込まれ、その犬と地元の犬が交配され、100年と言う長い歳月をかけて現在のサツマビーグルが完成したようです。
 
話はドンちゃんから西郷どんや薩摩犬に反れましたが、我々サツマビーグルには今は絶滅してしまった貴重な「薩摩犬」の血が脈々と継承されていることに誇りを持ちたいと思います。サツマビーグルの主人に忠実で従順、べたべたせずに物静かは薩摩隼人を彷彿、尻癖が良く清潔感を好む等々の性格・資質等は、正に薩摩犬の血がそうさせているとご主人様は確信しておられます。
我々は、ご主人様から我々の昔話を聞くのが大好きです。また、それを聞くと心も体も引き締まる思いがして来ます。
 
ご主人様は、我々サツマビーグルについて、約15年前にそれまでの調査研究結果をまとめた『サツマビーグルのルーツ』を公開しています
興味がある方は上記のサツマビーグルをクリックしご覧ください。
 
写真① 純血サツマビーグル系統繁殖4代目のドンちゃん
生後4ヵ月の男の子です。西郷どんに似ているでしょう!(笑)
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写真② 東京上野公園の西郷隆盛像と薩摩犬
残念ながらこの犬はツンではないようです(ツンは牝、この犬は雄)。
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写真③ 明治42年頃に薩摩に持ち込まれたビーグル

飼い主は、西郷隆盛の弟子で、海軍大将や衆議院議長を務めた長谷場純考で、この犬等と薩摩犬が交配したものが、現在のサツマビーグルの祖犬と考えられています。当時は、写真が珍しい時代に犬の写真を撮るという長谷場氏は、西郷隆盛に劣らぬ犬好きであったようです。写真はビーグルと言われていますが、現在のアメリカンビーグルではなく英系ビーグルと思われます。またハーリア、フォックスハウンドとも考えられております。また、ウサギ猟で薩摩犬と対戦し、薩摩犬が1羽狩る内に5羽狩ったと伝えられています。

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写真④ ツンの銅像

この銅像は、飼い主であった前田善兵衛の地元、鹿児島県薩摩川内市東郷町藤川 藤川天神境内に建立されています。

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写真⑤ 前田(善兵衛)家に飼われていた最後の薩摩犬

薩摩犬は、性格が獰猛なことから猟犬以外では飼育する人はなく、サツマビーグル祖犬の普及によりその役目も終わり絶滅したようです。我々サツマビーグルもアメリカンビーグルやプロっとハウンド等の普及により絶滅寸前に追い込まれている現在の状況と非常によく似ており複雑な心境です。

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